秋 ハガキ 友

我が家ベランダからは、隣接する公園が一望できます。

今年も秋の紅葉が美しくなってきました。この公園の木々のおかげで、私たち家族はいち早く季節の移ろいを感じる事ができます。


3年前、私はこの景色を1枚のはがきに描きました。
宛先は、親友でママ友のAちゃん。

2008年11月1日って書いてあります。


彼女は、ずっと病に臥せっていて、このハガキを描いた頃、苦しい状況におかれていました。
療養のために少し離れた所に行っていた彼女に、私は、何枚かの絵はがきをしたためました。

字は読むのが大変かもしれない。
電話は疲れさせてしまうかもしれない。

でも。
絵なら、彼女がここにまた戻ってくる気力が湧くかもしれない。
ポストまで歩く事がリハビリになるかもしれない。
調子がいい時に、少しづつみてもらえるかもしれない。


他愛も無い事を5日おきくらいに絵にして送りました。

いつも、この町の秋の景色をみながら、次の絵はがきは何にしよう、と考えてました。
2枚目は確か、町内会の運動会。3枚目は花壇の花。4枚目は近所で咲いていた「皇帝ダリア」。

5枚目か6枚目だったでしょうか。
また秋の落ち葉の話を描いていたときでした。
町がもっときれいになってきたよ、さらさら落ち葉の軽い音がして気持ちいいよ、また一緒にこの町で会おうね。

投函しようと思っていた時。
共通の友人から聞かされた、訃報でした。



私はそのときとても悲しかったし、悔しかったんです。
彼女は晩年、かなり極端な民間食事療法に傾倒していました。それを疑問に感じつつ、専門的な事はよくわからない私は、ただみているしか無かった。
料理の仕事をしていたから、食事の事は相談されていたけれど、私の言葉には説得力がなかった。

私にもっと出来る事があったんじゃないか。
ちゃんと、根拠のある言葉で話せなかった。。。


彼女の死から2週間。
ぼーっとネットをみていたら、今通っている大学の一期生募集の案内にたどり着きました。
社会人も若干名ながら募集しています。家から通えなくもない距離。そして、公立だから独身時代の貯金で学費がなんとかまかなえる...。


この先、また料理の仕事をするのなら、言葉に根拠が欲しい。
それなら、最後のチャンスかもしれない。

それで受けた、社会人入試でした。






そんな事をふと思い出した、秋の休日です。








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